2×4
ツーバイフォー工法は六面体構造で、建築基準法上の名称は【枠組壁工法】と言います。
強度の高い「床版」・「壁版」を組んでできる頑強な箱構造。
1800年代に北米で生まれたツーバイフォー工法は、高い生産性と共に過酷な気象条件に耐える建築工法よしてヨーロッパやアジア、オセアニア、そして日本にも伝わり、あの札幌時計台ものの原型となる工法で明治時代に建てられました。
現在、アメリカ、カナダでは木造住宅の90%以上がツーバイフォーだといわれています。日本では設計ルールが標準化され、一般的に建築できるオープン工法として普及しています。
ツーバイフォー工法の強み
①耐震性
ツーバイフォー工法は、剛性の高い床版や壁版などを組んでできる強固な六面体構造の住宅をつくります。この六面体構造は、地震で発生する縦揺れ・横揺れなどの外力を建物全体で受け止め、荷重を全体に分散させることでねじれや変形を抑え、建物の全半壊を防ぎます。
②耐火性
ツーバイフォー工法は、通常、各部屋の壁や天井の内側全面に厚さ12.5mm以上の石膏ボードを貼ります。石膏ボードの中には約21%の結晶水が含まれていて、炎があたると熱分解を起こし、約20分間水蒸気を発散し続けます。これにより、火災が発生しても天井裏や壁の内部の温度が上昇しにくく、構造材が着火点(約260℃)に達するまでの時間を大きく遅らせることができます。さらに、ツーバイフォー工法は、火の通り道となる壁や床において枠組材などがファイヤーストップ材となり、空気の流れを遮断することで火の燃え広がりを防止します。
③省エネルギー性
ツーバイフォー工法の六面体構造は気密性が高く、優れた断熱性を発揮します。また、建物の外壁は外気温の影響を受けにくい木材でつくられた枠組みに、屋外側は構造用面材、室内側は石膏ボードが張られて、その内部には断熱材が施されます。さらに、最上層の天井と1階の床内部にも断熱材を施して建物全体を断熱材ですっぽりと覆うことにより、断熱効果を一層高めています。
④遮音性
ツーバイフォー住宅の六面体構造は気密性が高いことや、建物の外壁が構造用面材や断熱材、石膏ボード、外壁材などさまざまな素材によって形成される多重構造であることから、家の内外の音の出入りを抑える遮音性を高めています。
⑤耐久性
ツーバイフォー住宅では、構造用製材に含水率19%以下のJASに基づく乾燥材を使用しています。
また、床下の土壌にはあらかじめ防蟻剤を塗布したうえで、地盤面に防湿シートを敷き込み、地盤から発生する水蒸気を遮断。さらに1階の床組や床立ち上がり部分などの木材には防腐・防蟻剤を塗布する2重3重の対策により耐久性を確保しています。